仏教の教え いろは歌



我が世だれそ常ならむ


この世でだれがいったい
死なずに済むというのか 

   いや

必ず死んでいかねばならない。





親鸞聖人の教えを正確に
日本中に伝えられた蓮如上人は
お手紙の中でこのように書かれています。


まことに死せんときは、
かねてたのみおきつる

妻子も財宝もわが身には
一つも相添うことあるべからず

されば死での山路、三塗の大河を
ばただ一人こそゆきなんずれ


いよいよ死んでいかねばならないときは、
今まで、たよりにし、あてにして
信じてきた家族も友人もすべて
わが身から離れてたった一人で真っ暗な
後生(死後)に旅立っていかねばならないのだよ・・・


といわれています。

死は休息だ、安らかにお眠りくださいといいますが、
私達にとって最も重い問題は死です。




新型インフルエンザが
日本に大きく暗い影を落としています。

風邪と診断されても驚きませんが
「新型・・」となると大騒ぎです。

なぜなら死に至るからです。

インフルエンザが怖い、
核戦争が怖い、
地震が恐ろしい、不況が心配……

というのも、その根底に「死」があるから
ではないでしょうか。

私たちはどれだけ逃れようともがいても
死に向かってひた走っているのです。

しかもその向こうはどうなっているのか
まるで知りません。
 
未来がハッキリしないほどの
不安なことがあるでしょうか。

先の見えない闇の中を走っているから
何を手に入れても心から明るくなれないの
です。


「この不安は、どこからくるのか」−−

人生を苦に染める本当の原因がわからなければ、
本当の安心も満足も得られません。

苦しみの元を断ち切って、
「人間に生まれて良かった!」という

生命の歓喜を得ることこそが、
人生究極の目的なのです。

死をありのまま見つめることは、

いたずらに暗く沈むことではなく
生の瞬間を、太陽よりも明るくする
第一歩なのです。



私たちに必ずやってくる
死という現実をありのままに
見ていきたいと思います。




前へ  目次  次へ

メルマガ登録はこちら


★勉強会のお知らせ★

各地での仏教勉強会


仏教の教え トップ