よく、どうして仏教の講師になろうと思ったんですか?とか、どうやって生活しているんですか?と聞かれます。
高校3年生の時に、大学受験を目の前にして、人生に悩んだ事が、仏教を聞く事になったきっかけと思います。
どの大学に行くか、どの学部に入るか、それによって今後の方向が決まりますが、自分は一体何がしたいんだろうと悩みました。
周りの人に聞いても答えは得られず、このままでは受験勉強ができないと思い、大学に行ってから考えようと一端疑問を棚上げして大学の門をくぐりました。
大学では、人生について考える授業や友達もいると思っていたのが、大学の授業は、重箱の隅をほじくるようなものばかりで、友達との会話も、表面的なものばかり。。
大学に失望していた時に、近くに下宿していた先輩が仏教を聞いていて、それがきっかけとなって、聞き始めました。
因果の道理について聞いた時は、今まで疑問に思っていた事が氷解しました。
そして何の為に生きているのか、人生の目的が仏教に明らかにされている事がはっきりわかりました。
仏教は、死んだ人の為にあるのではなく、生きている人が聞かなければならない大切な事が教えられている事が分かったんですね。
ところが、日本は仏教国で、家の宗教はと聞かれたら、仏教と答える人が多いと思いますが、仏教にどんな事が教えられているかを知っている人は皆無といってもいいのではないでしょうか。
それでは、とても残念なことなので、少しでも仏教の教えを伝える仕事に就きたいと思って、大学を卒業した後、講師になる学校に入って勉強し、講師としていろいろなところで話をする事になりました。
けれど、ずっと悩みに思っていた事は、仏教と聞くと、どうしても、聞きたい気持ちの人は年配の人が多く、若い人で足を運ぶ人は、とても少ないです。
けれども、自殺者数が表しているように、苦しんでいる若者はとても多いと感じます。
それらの人に、できるだけ分かりやすく教えを伝えたいと思いながら、経済的な問題もあり、それが実現できずにいました。
それが、昨年から私の気持ちを理解して下さって、応援して下さる方があって、経済的な心配なく、若者対象に勉強会を開催できるようになりました。
昨年、はじめたばかりの時は、勉強会に来られる方も少なかったですが、今は、友達が友達を呼んで、最近は、20人から30人くらいの人が来られるようになりました。
できるだけ多くの人に聞いてもらいたいので、勉強会も決まった参加費はなくて、みなさんのお気持ちだけ頂いています。
また、個人的に疑問に答えたり、話をする事は、有難いご縁と思っていますので、遠慮無く仰有って頂けたらと思います。