仏教は人間の心を映し出す鏡
大阪 難波の会場にて
お釈迦様がお亡くなりになるときにお弟子が、お釈迦様の45年間の教えを一言でいうとどんな教えですか、と尋ねました。
すると、お釈迦様は
「汝らに法鏡を授けるだろう」といわれました。
この私の説いた教えは、仏教は法鏡ですよということです。
鏡というのは、自分の姿を映すものです。
目で確認しにくいところを映してチェックするのが鏡の役目です。
ところが私たちの使っている鏡は、私たちの上辺の姿しか映し出しません。
ところが法鏡とは、法 とは真実ということですから、真実、ありのままの私の姿を映し出す鏡ということなのです。
私たちは、自分自身についてどれだけ知っているでしょうか。
他人の欠点はどれだけでもあげつらうことができますが自分の欠点は、なかなか、あげられません。
欠点だと思っても、そこが、長所でもあるのよね とぐらいに思っています。
あの人は、いい人、あの人は悪い人と人の評価を何によって決めているでしょうか突き詰めていくと、自分の都合でいい悪いを、決めています。
禅僧 一休は
今日ほめて 明日悪くいう人の口 泣くも笑うもうその世の中
と歌いました。
今日までほめていても都合が変わると、明日はぼろくそにけなすよいも悪いも都合しだい これが世の中でしょう
私たちは、他人の評価に振り回されてしまうことが多いです。そして自分とはなにかがわからなくなってしまっています。
忙しい という字は 心を亡くす と書きますが、いろんなことに振り回されて、忙しい忙しいで、自分自身を見失っています。
仏道を習うは自己を習うなり
よもすがら仏の道に入りぬればわが心にぞたずねいりぬる
と言われますが、仏教を学ぶということは、自分自身を学ぶことです。
仏教という鏡に映った自分の姿をぜひ、この講座で学んでください。