「ありがとう」の由来:人間に生まれる有難さ

私たちがよく使う“ありがとう”は漢字で書けば、
“有難う”と書きます。

“ありがとう”は、実は仏教に由来する言葉です。
もとになった話を前回(「ありがとう」の由来は仏教)に引き続き紹介しましょう。

人間に生まれる有難さ

“有難い”とは、“有ることが難しい”ということで、
“めったにない”ということ。

でも、人間に生まれることは難しい
と言われても、なかなか、ピンとこない……。
気づいたら人間でしたものね。

地球上に、どれだけの生物の数が存在するでしょう?
哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、
蝶や蜂やアリなどの昆虫、目に見えないダニのような小さな生き物もいます。

それら合わせると約150万種類あるといわれているのです。

あの大きな体のマンボウは、
1匹から3億個の卵を産むと言われます。
(せっかく生まれても、ほとんど食べられてしまうそうですが……)

地球上に存在する生物だけを見ても、
それはもう天文学的数字の生物の数です。
人間は、地球上に60数億と言われても、
生物全体から言えば、ほんの一部です。

他の生物に生まれず、人間に生まれることの難しさ、
人間の浅知恵で考えても、気が遠くなるほどです。

私たちがこうして人間に生まれる難しさについて、
「盲亀浮木の譬え」でお釈迦さまは教えておられます。

それほど、人間に生まれてくることは喜ぶべきことなんだ、
と教えられているのですが、喜んでいるどころか、
「何で生まれてきたのだろう…?」
「人間に生まれさえしなければ、
 こんなに苦しまなくて良かったのに…」
と恨んでいる人さえあります。

生まれてきてよかった!という喜び

それは、
自分が何のために人間に生まれてきたのか、
何のために生きているのか、
なぜ苦しくとも生きねばならないのか、

“生きる目的”がわからないからです。

生きる目的を知らされ、生きる意味をハッキリ知らされた時、
「生まれ難い人間に生まれることが出来て良かった!!」
と生命の大歓喜を味わうことができます。

「人身(じんしん)受け難し 今已に受く」
このお釈迦さまの言葉は、

「生まれ難い人間に
 生まれることが出来て良かった!!」

という喜びの言葉として知られています。

だから、「ありがとう」という言葉は、
人間に生まれてくることが如何に有難いか、
人として生まれてきたことを本当に喜べる幸せになれよ、
というメッセージが込められているのですね。

★まづ三悪道を離れて人間に生るること、
 大なるよろこびなり。身は賤しくとも畜生に劣らんや、
 家は貧しくとも餓鬼に勝るべし、
 心に思うことかなわずとも地獄の苦に比ぶべからず。
                  (横川法語)

★地獄に堕ちる者は十方世界の土の如く、
 人間に生れる者は爪の上の土の如し。
                  (涅槃経)

★人身受け難し、今已に受く。
 仏法聞き難し、今已に聞く。
 この身今生に向って度せずんば、
 さらにいずれの生に向ってか、この身を度せん(お釈迦様)

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