平等に教えを説かれた釈尊|仏教の教え

難陀(なんだ)の話にもあるように
身分の差別なく、お釈迦さまは教えを説いてゆかれましたが、

これは実に驚くべきことなのです。

当時のインドには、厳しいカースト制度という身分制度があり、

婆羅門(バラモン)、
刹帝利(セイッテイリ)、
吠舎(ベイシャ)、
首陀羅(シュダラ)
という四階級がありました。

婆羅門(僧侶)と刹帝利(王族)はほぼ同等の貴い身分とされていましたが、
吠舎はそれらに対して婚姻はもちろん、交際や職業も禁じられていました。
首陀羅に至っては、直接、言葉も交わされず虫ケラ同然に見なされていたのです。

人種差別や身分差別は、今日でもあることですが、
2600年前の、この厳しい階級制度がある中で、
お釈迦さまは、「万人は平等なり」と説かれたのですから実に驚きです。

阿難(あなん)というお釈迦さまの弟子が、ある夏の暑い日、
祇園精舎に帰る途中、あまりにノドが渇いたので、
樹の蔭で一人の若い女が手桶に水を汲んでいるのを見て、
一杯の水を求めました。
阿難に言葉をかけられた娘は、小さな声で、
「私は卑しい素性の女です、あなたのような尊い身分の方に、
 あげとうてもあげられません」
と断わりました。
その娘は、首陀羅という身分の女性であったのです。

阿難は、優しく娘を慰めて、
「人間は生まれながらに貴賤が定まっているのではない、
 仏の教えは
 一切の人々は、生まれながらに平等であり、自由だと教えられているのです。
 どうか遠慮なさらずに私に水を一杯布施して下さい」
 と少女をはげましています。

人命の尊さは、その人の身分で決まるものではありません。
身分にかかわらず、すべての人が本当の幸せになれる道を、
お釈迦さまは説いておられます。

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