死苦 100%確実な私たちの未来
死苦 ・・死んでいく苦しみ
四苦 の最後は、死苦 をお釈迦様は教えられています。
これは、死んでいく苦しみですが、
これこそ、まさに、何十億の人がいても逃れることが
できません。
生あるものは、必ず死に帰す
と言われますように、どんな人も
死んでいくことだけは免れることはできません。
私たちの100%確実な未来です。
だけど、
私たちにとって 死んでいく ということは一体、どんなことなのでしょうか
死んだら死んだ時、
笑って死んでいける
みんな死ぬんだから、赤信号みんなで渡れば、怖くないさ
ポックリ死ねたら、それでいい
そんな、安易な死生観が横行していますが、
果たして死んでいくという現実は、そんな安易なものでしょうか
▲ビートたけし 死ぬための生き方▲
お笑いタレント&映画監督のビートたけしさん
は、平成6年 交通事故で瀕死の重傷を負ったことが
あります。その後、自分の人生観が一変したことを
自著の中でで次のように語っています。
人生って、生まれながらにして死ぬ時のその対応の
仕方をいかにして模索していくかが人生のような気がする。
息抜きに色んなことをしているだけであって、
基本ラインは死ぬことに向かって一直線に
突っ走ってて、それに人間はどう対応するんだろう
かってだけのような気もする。
だからおいらにとって、今度の事故(原付での大事故)
というのは凄いショックだったね。
物理的ショックのみならず、精神的ショックが
マグニチュード8という感じだった。
(中略)
死というものの凄さというのは、自分の人生振り返って
何をしたとか何をしてないとかいうのは全然関係ない。
そんなことはビタ一文かすんないんだよ
たけしの死ぬための生き方 新潮社
放射能が怖い、ガンが怖い といっても、それによって
死んでしまうと思うからです。
放射能が、怖いのではない
ガンが怖いのではない
死ぬのが怖いのです
死んだら死んだ時、
笑って死んでいける
みんな死ぬんだから、赤信号みんなで渡れば、怖くないさ
ポックリ死ねたら、それでいい
と口では言えますが、本音は死にたくない これ以外ないでしょう。
絶対に死にたくない私たちが、絶対に死んでいかなくてはならない
この矛盾こそが、人生の苦悩の根底にあるものだと言えるでしょう。