欲 について 仏教 に学ぶ
○名誉欲(めいよよく)
これは、ほめられたい認められたい、馬鹿にされたくないという
欲の心です。
周りからの評価を求める心にもキリがなく、時として自分や他人を偽ったり
欺いて苦しみます。
今から10年以上前にこんな事件がありました。
別の遺跡から出た石器を自分で埋めて、
「六十万年前の石器発見」と事実を捏造していた
遺跡調査団長がつかまりました。
次々と「日本最古」をぬりかえる成果を発表、
「神の手」などと呼ばれて脚光を浴びていた
人物だったそうです。
自分で埋めて自分で発掘・・・
なんともむなしいことですが
取り調べに対して一言
「魔がさしました」
と答えたといいます。
一度手に入れた名声を守るため
ウソをつき続けずにおれなかったのでしょう。
平成22年、証拠を偽造したということで捕まった
前田元検事は動機を聞かれて
「もっと認められたかった」と語ったといわれます。
自分の立場を守るためこれは知られては
まずいとなると私たちはウソをついてしまう。
自分の立場を守るために、どれだけ自分をあざむき、他人を
だまし通していることか知れません
○睡眠欲(すいみんよく)
これは寝ておりたい、楽がしたいという欲です。
寝れば、寝るほど、眠くなる。
楽をすればするほど、もっと楽がしたくなる
私たちの睡眠欲にはきりがありません。
家電製品は、今もなお進化し続けていますが、
これは、如何に私たちが楽を出来るかの追求でしょう。
昔は洗濯板だったのが、
洗濯機に、でも、脱水機はありませんでした。
それが、二層式の洗濯機になり、
今では全自動、乾燥機付きまであります。
掃除機も、最近は自動で動くものもある。
どんどん楽になり、自分の時間も増えているのかも知れませんが
そうして生きるのは何のためなのでしょうか。
楽することが生きる目的なら、そもそも、つらい思いをして
生きる意味がなくなってしまいます。
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