お悩み
仕事がら子供と接する機会が多いのですが、どうしても反抗的で周りから浮いている子がいます。私の言うことにもいちいち反抗します。私もしんどいですが、その子のためによくありません。
何とかしてあげたいのですが、手がつけられません。
お答え
相手の気持ちに共感した一言には、とても大きな力があります。
そのことを改めて知らされたことがありましたので、紹介したいと思います。
あるとき、私が、近所の子供会で仏教の話をしてほしいと依頼されたことがありました。
さて、どんな話をしようかと、準備していくと、小学校低学年の子供たちが20人ぐらい集まっています。
私が話し始めると、ひとりの男の子による妨害が始まりました。
私が話すことに対して、ことごとく反対するようなことを言って、話の腰を折ってくるのです。
たとえば、私が「友達はたくさんいたほうがいいよね」というと、「友達なんていらないよ」と答える。
私が「食事をするときにいただきますって言っているかな」と聞くと、「そんなの、言う必要ないでしょ」と言ってきます。
なんともやりにくく、他の子供たちもザワザワしてきました。かといって、みんなの前で注意するのも、何だかかわいそうです。
そこで、このように語りかけてみました。
「〇〇くんは賢いね、頭がいいね」
すると、
「賢くなんかないよ」
と答えてきたので、
「そんなことないよ、だって、さっきから、僕の言うことの反対のことばかりいっているでしょう。反対が言えるってことは、正解が分かっているからだよ。だから、頭がいいねっていったんだ。でも、他の子は、〇〇くんみたいに、すぐには分からないから、ちょっとみんなに合わせて待っていてほしいんだ」
私がそう言うと、その子は何も言い返さず、じっと私を見たまま、深くこくりとうなずきました。
その後は、まるで人が変わったように、まじめに話を聞き、後かたづけも率先して手伝ってくれたのです。
おそらく、その子は自己表現が苦手な子だったのでしょう。
正反対のことを言ってくるのも、その子なりの自己アピールだったのだと思います。
それを、肯定的にとらえてもらえたことで、自分の存在を認めてもらえたと満足したのでしょう。
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