お悩み
職場がなんとなくギスギスしている気がします。険悪とまでいきませんが、あまり良い状態ではないように思います。
職場の雰囲気を良くするために、まず何から始めていけばよいでしょうか。
お答え
仏教では、人生のことを「堪忍土(かんにんど)」ともいいます。
人生は、思い通りにならない。つらいことや苦しいことも堪え忍ばねばならないところだということです。
苦しみやわずらわしさにもいろいろなものがありますが、現代人が感じるストレスのほとんどは、人間関係からくるものだと言っても過言ではないでしょう。
ですから、自分とつながる人たちとの関係を良好なものにしたいと誰もが望みます。
では、良好な人間関係とはどんな関係でしょうか?
それは安心感や、信頼感、そして思いやりや感謝で結ばれた関係でしょう。
一緒にいると安心できる。信頼できる。そして、お互いを思いやり、感謝しあえる関係がよい関係ですね。
どうしたら、お互いの間に、安心や信頼、感謝の関係を気づくことができるのでしょうか。
それには、まず、相手に安心してもらうことが大事です。
お釈迦さまがお示しになられた、人生を明るく楽しく渡っていくための6つの修行である「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の最初に教えられる「布施」の中に、「無畏施(むいせ)」というものがあります。
無畏施(むいせ)とは、おそれなき心を布施するということ。
まず、自分が相手への恐れや緊張を捨て去って、相手を受け入れる心で接する。
自分の態度や振る舞いで、相手の不安を取り除く、相手に安心感を与えるということですね。お互いの心に安心感があれば、意思疎通もとてもスムーズになります。
この“安心感”がないと、いらないところで気を使ってしまい、うまくコミュニケーションを取れなくなります。
たとえば、朝、出社すると職場の上司がとても不機嫌だったとすると、
「私、何か機嫌をそこねることでもしたかな? 後で、叱られるかもしれない」
と不安になります。報告しなければならないことも、委縮してできなくなったり、提案したいことも言い出せなくなったりします。
単に、その上司の個人的な理由で不機嫌な態度をとっているだけなのかもしれませんが、不安になっていろいろと考えてしまいますね。
逆に、上司がとてもほがらかだったらどうでしょうか。
仕事で、困ったことがあってもすぐに相談できますし、いいアイデアを思い付いたら、すぐに提案しやすくなります。
結果、仕事も楽しく、はかどるでしょう。
家庭でも夫が不機嫌にしていると、一緒に食事をしても楽しくありません。気をつかってしまいます。
奥さんがほがらかだと、ご主人も、早く家に帰りたいと思います。子供たちも安心してのびのびできますね。
ですから、安心感は、とても大切です。
相手とよい関係を築こうとしたとき、私たちは、楽しい会話ができるよう話題を探そう、気のきいたことをしようなどと考えがちですが、まず、相手に安心してもらうことが第一です。
それには、まず自分から心を開いて、相手に接することですね。
もっと深く話をききたいあなたへ
ネガティブ思考を一発で解除するレポートを差し上げています。ただいま無料です。