お悩み
チームを組んで仕事をしていますが、どうしても性格が合わない、というより生理的に合わない人間が一人いて困っています。
その人のどこが悪いというのでもないのですが、なにかとカチンとくることが多く、仕事のモチベーションが下がります。
しかしこのチームでやっていかなくてはなりません。なんとか仲良くなれないものでしょうか。
お答え
自分と気が合う、相性がいいと感じる人がいます。
初めて会ったのにとても懐かしい感じがする人、すぐに打ち解けて仲良くなれる人もいれば、なかなか話がはずまなかったり、打ち解けることができない人もいますね。
しかし、気の合う人や相性がよいと感じる人とでも、長く良好な関係を築いていくには、お互い努力して、よい関係を育てていかねばなりません。
あの人は気が合う、自分のことを分かってくれると思っていても、わがままに振る舞えば、ケンカになってしまうもの。
夫婦でも、お互いの存在が当たり前になって、ぞんざいに接するようになってくると、せっかく縁あって一緒になったのに、心が離れてしまいます。
逆に、最初は気が合わないと思っている人でも、一緒に仕事をしていく中で、意外なよい面を発見して、その後も仲良くやっているという人もあります。
私たちは周りの人の人間関係を、ついつい、合う合わないといった相性のよしあしだけで考えてしまいがちですが、出会ってからの愛情や友情を育む努力のほうが、もっと大切ではないでしょうか。
仏教由来のことわざに「袖(そで)振り合うも多生(たしょう)の縁」というものがあります。
多生の縁の「多生」とは、果てしない過去世から、何生にもわたって、ということです。「縁」とは、つながりということです。
電車の中で、一緒に乗っている見知らぬ乗客と、袖が触れあったり肩が触れ合ったりすることがありますが、袖や肩が触れ合うだけでも、果てしない過去世、生まれ変わりを繰り返してきたいろいとな生の中で、何度もつながりのあった人なのだということが、袖振り合うも多生の縁ということです。
地球上には何10億の人々がいますが、そのほとんどの人とすれ違うことさえもありません。
全く縁のないまま、この世から去ってしまう人ばかりです。
そう考えると、同じ電車に乗り、肩と肩が触れ合う人は、どんなにか自分とつながりの深い人なのでしょうか。
過去世からのつながりがあったからこそ、同じ電車に乗って肩と肩が触れ合ったのだということです。
袖が触れ合うだけでも、過去世からの縁があってのことなのですから、友達になる人、夫婦になる人、家族となる人は、よほどの深い因縁があってのことなのでしょう。
職場で、自分と合わないなと思う人がいても、同じ職場で一緒に仕事をしているということは、ものすごく深い縁があってのことです。
ですから、相性のよしあしで片づける前に、せっかく深い縁があって、出会った人だから、少し、仲良くなる努力をしてみるといいですね。
優しいまなざしや、笑顔で接することを心がける。
感謝やいたわりの言葉をかけあう。
お互いの約束は、きちんと守るなど。
ちょっとしたことなのですが、それを続けて実行していくことで、よりよい関係が育まれます。
よく、「釣った魚にエサはやらない」といって、つきあう前は優しくして、つきあい始めたり、結婚したりすると、途端に態度が冷たくなってしまうという人がいますが、これはよくないことです。
どっちが釣られたのかはさておいて、釣った魚にこそ、エサをあげて大事にしなければ、その後の幸せはないでしょう。
「努力は、成功の母」というイギリスのことわざがありますが、人間関係においても同じだといえます。
友情や愛情を育むのにどれだけ努力をしているかを、改めて振り返ってみましょう。
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