どうしたら性格を直せるか


 

お悩み

 自分の性格が嫌いです。この性格のせいで何もかもうまくいきません。

 

お答え

 ある30代のメルマガ読者の方から、こんな相談を受けました。

「自分の性格が、本当に嫌いです。仕事も人間関係も、うまくいかないのは、自分の性格が悪いからだと思います。どうしたら性格を直せるでしょうか?」

というものでした。

 私が、
「自分の、どんなところが悪いと思うのですか?」
と聞き返すと、
「うっかりミスが多い」
「時間にルーズ」
「何をやっても中途半端で続かない」
「何でも後回しにしてしまう」
などなど、いろんな欠点を挙げてこられました。
 そして、

「子供の頃から、こんな性格で失敗ばかりなんです。こんな性格、もうイヤです」

と、なかば自暴自棄になっているようでした。


 私たちも、失敗が続くと「自分はこんな性格だから」「性格が悪いから」と性格のせいにしてしまうことがあります。
 しかし、性格といっても形もありませんし、目にも見えません。
 そこで、次のようにアドバイスしてみました。

「性格を変えようと思っても、どうすればいいか、分かりませんよね。まず、目に見える行動を変えてみましょう。 “うっかり者” という自分を変えたいのなら、その日にやるべきことを手帳に書く、その場を立ち去るときには後ろを振り返る。遅刻を減らしたいのなら、待ち合わせに間に合う電車の時刻をきちんと調べる。これを真剣に実行してみてはどうでしょうか」

「確かに、それならできるかもしれませんが、そんなことで、私の性格が変わるでしょうか?」

 

 

「大丈夫ですよ。私がいま言ったことを1週間続けたら、きっとそばにいる人は、『○○さんは最近、しっかりしてきたな』と思うでしょう。1カ月続ければ、会社の上司も、『○○さん変わったな』と思うでしょう。3カ月続ければ、自分でも、もう、確認しないと気持ち悪くなって、せずにおれなくなるでしょう。そのとき、自分の性格って変わったな、と気がつくはずです」

「えっ、3カ月もできるかしら……」
と言われたので、

「何年間もの悪い癖が、3カ月でよくなるのですから、こんないいことないじゃないですか。『まずは今日だけ』と思って、頑張ってみましょう」
と励ますと、

「そうですね。やってみます」

と笑顔で答えてくれました。


 ミスを繰り返してしまうと、「私は、あわて者だ」「おっちょこちょいな性格だ」と自分で思い込んでしまいます。自分のとっている行動に対して抱いたイメージを、性格と呼んでいるのです。

 逆に、1つ1つ物事を確認し、落ち着いて行動することを心掛けると、自分へのイメージが変わってきます。


 性格というのは、何を指しているのか分かりませんし、形も見えません。
 けれど、日々私たちがとっている行動は目に見えますし、しゃべっていることは聞こえます。チェックすることもできます。

 行動を変えれば、周りからのあなたへの印象も、自分に対しての自己イメージも変わります。
 よくないと思う行動をつつしみ、よいと思う行動を心がけていけば、なりたい自分に近づいていけるのです。

 

 

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2018年07月08日