運命はどうしてきまる??因果の道理とは?
富山県 高岡ウィングにて
▼最近、朝のどのニュースを見ても、必ずといっていいほどあるのが
「占い」のコーナーでしょう。
都会に行くと「占いの館」なるものがあって、
雑居ビルの1階から5階まで占いというのもあります。
書店にも有名な占い師の本が所狭しと並べられていますね。
ところが昔から、当たるも八卦、当たらぬも八卦といわれて
八卦(占い)というものは当たったり、外れたりするものだと
言われますから、占いによって私たちの運命がわかるわけではありません。
ではどうして、こんなにもたくさんの人が占いを当てにするのか?
それは自分の運命がどうなるのかわからない不安からではないでしょうか?
お釈迦様は、私たちの運命は、手相や印鑑の善し悪しで決まるのではない
のだと占いを否定され
私たちの幸せ、不幸せが何によって決まるのかを明らかにされています。
それが、因果の道理という仏教の教えです。
▼因果の道理とは??
因果とは「原因」と「結果」ということです。
全ての結果には必ず原因が値る、
原因なしに起きる結果は一つもないということですね。
道理とは、三世十方(さんぜじゅっぽう)を貫くものということで、
いつでも、どこでも、成り立つ事、ということです
原因と結果のいつでもどこでも成り立つこと
いつの時代でも、どこに行っても正しいことを
因果の道理というんですね。
▼因果の道理とは
善因善果(ぜんいんぜんか)
悪因悪果(あくいんあくか)
自因自果(じいんじか)
ということです。
善因善果とは、善い原因は、善い結果
悪因悪果とは、悪い原因は、悪い結果を引き起こすということです。
自因自果とは、善いのも悪いのも自分の作った原因は自分に返ってくる
ということです。
ここで、結果といわれているのは、私たちの「運命」であり
「原因」といわれるのは、私たちの行いということです。
自分の「行い」が、自分の「幸福」や「不幸」という運命を生み出す
ということなんですね。
▼仏教では、私たちの行いを「業」と言われています。
昔のインドの言葉ではカルマといいます
自業自得という言葉は聞かれた事があると思いますが
これは、自分の業(行い)で自分が結果を得るということで、
自因自果と同じ意味なんですね。
〈中略〉
私たちの行いは、だれが見ていないところでやったころでも
それは目に見えない力となって、その人自身に蓄えられるのだ
その力がその人の運命を生み出すのだと説かれます。
私たちの行いの力を業力といいます。
そしてそれは、結果を生み出すまでは決して消えないので
「業力不滅(ごうりきふめつ)」と教えられています。
善い行いをしてすぐに結果が帰ってこなくても
業力不滅ですから、やがて必ず善い結果が帰って来ます。
反対に悪い行いをして、悪い結果が帰ってこなくても
業力不滅なので、やがて縁が来た時に、悪い結果がやってきます。
まかぬ種は絶対に生えないがまいた種は必ず生える
のですね