思ってもみなかった芽が出てきた時は、過去にどんなタネをまいたかを振り返ってみよう
私たちは、思いがけないトラブルが起きると、「なんでこんな目に自分があわなければならないの?」と頭を抱えたり、「こんなはずではなかった」と自暴自棄になったりしがちです。
そんな時、お釈迦さまは、
「因果の道理(いんがのどうり)をあきらかに見なさい」
と教えられています。
因果の道理とは、どんな結果にも必ず原因がある、ということでしたね。これはいつの時代でも、どこに行っても変わらない真理です。
だから、問題が起きた時でも、まず心を落ち着けて、「このようなことが起こった原因は何だろう」と振り返ってみることが大切なのです。
問題の原因が見えてくれば、今の状況を改善する手立てを考えて対処することができますから、今後は、同じ問題が起きることを防ぐことができるようになります。
思いがけないことも、過去のあなたの「行い」が原因となっている、というのがお釈迦さまの教えです。
ですから、「たまたま、偶然、運が悪かった」「どうしようもない、しかたがなかった」とあきらめるのではなく、もっと本質的な原因をまっすぐ見ることが大事なのです。
「因果の道理をあきらかに見なさい」というお釈迦さまの教えは、物事をあきらめるのではなくて、「原因をあきらかに見なさい」ということです。