運命のしくみ講座(11)

なかなか結果が出ない時は、定期預金をしていると思えばいい

 

 頑張って努力しても、なかなか結果が返ってこないと、無駄な努力をしてしまったと落ち込んでしまいます。こんなことならやるのではなかったと、頑張ったことを後悔もします。

 作物でも、種によって早く実を結ぶものと、遅く実を結ぶものがあります。
 例えば、米は種をまいたその年に実ります。麦はその翌年に実をつけます。
「桃栗三年柿八年」ということわざがあるように、実を結ぶまでに3年も8年もかかるものもあります。

 私たちの「行い」も同じです。


 仏教では、すぐに結果となって現れる行いを「順現業」(じゅんげんごう)といいます。
 しばらくしないと結果が現れない行いを「順次業」(じゅんじごう)といいます。
 だいぶ後になって現れる行いを「順後業」(じゅんごごう)といいます。

 先ほどの作物に例えると、順現業はまいたらすぐに実をつける米のタネです。
 順次業は翌年に実をつける麦のタネです。
 順後業は3年や8年たたないと実をつけない桃、栗や柿のタネです。

 お釈迦さまは、
「早く実を結ぶ行いもあれば、遅く実を結ぶ行いもある。
 まいたタネは必ず実を結ぶから、早い遅いは気にせずタネまきを心掛けなさい」
と教えられました。


 とはいうものの、私たちは目先のことばかり考えがちですから、すぐに結果が出るものばかりに目が行ってしまいます。でも、すぐに結果が出るものこそ、注意が必要なのです。

 例えば、「3日で10キロやせるダイエット法がある」と聞くと、つい飛びついてしまう人があります。
 でもよく考えてみてください。3日で10キロやせるダイエット法なんて、仮にできたとしても、極めて健康にはよくないはずです。さらに、すぐリバウンドしてしまうおそれもあります。

 でも、例えば半年かけて食生活を改善して、体重を無理なく確実に落としていけば、健康にもよいでしょうし、そう簡単に元には戻らないでしょう。

 なかなか結果が出ないなと思う時は、定期預金をしていると思えばよいでしょう。手元にお金が戻ってくるのに多少時間がかかります。しかし、その分多めに利子がついてお金が戻ってきますね。


 タネをまいた後に、無理やり出てこい、出てこいと有害な化学肥料をまいて、強引に発芽させようとしなくてもいいのです。無理やり出した結果は、長続きしないものです。
 花にも遅咲き、早咲きがあるように、あなたの行いにも早く咲くものもあれば、遅く咲くものもあります。

 まいたタネは必ず生えるので、焦らず確実にタネをまいていきましょう。

 

 

 

 

2018年06月05日