運命のしくみ講座(9)

勉強せずに腕立て伏せを1日何百回やっても…

 

 幸せ不幸せという運命は一体、何によって決まるのでしょうか?
 お釈迦さまは、運命の原因と結果の法則を

  善因善果(ぜんいんぜんか)
  悪因悪果(あくいんあっか) 
  自因自果(じいんじか)

と教えられています。


「善因善果 悪因悪果」(ぜんいんぜんか あくいんあっか)とは、善いタネからは善い結果、悪いタネからは悪い結果が引き起こるということです。
 タネとは、私たちの行いのことです。
 ですから、
善い行いからは、幸せという結果が起こります。これが「善因善果」です。
悪い行いからは、不幸せという結果が起こります。これが「悪因悪果」です。

 ダイコンの種をまけばダイコン、スイカの種をまけばスイカが出てくるように、善い行為からは善い結果、悪い行為からは悪い結果が現れる。
 つまり、まいたタネ(行い)に応じた結果が現れるのですよ、ということです。

 例えば、あなたが優しい表情やまなざしを心掛けていると、あの人は感じのいい人だな、優しそうな人だなと思われ、周囲の人から好かれたり慕われたりします。周りを思いやるあなたの行いが、好かれる、慕われるという結果となって現れるのです。

 逆に、いつも機嫌の悪そうな表情をしていると、誰も近づいてこなくなります。これも、自分の行いが自分に返ってきただけなのです。

 健康になりたい時は、健康になるタネをまかなければ、健康という結果は得られません。健康医学に関する本を何十冊読んでも、不規則な食生活を続けていれば、健康にはなれないでしょう。
 試験の成績を上げたければ、勉強をしなくてはいけません。勉強をせずに、腕立て伏せや腹筋を1日何百回やっても、成績が上がるという結果を生み出しません。
 私たちの行いに応じた結果しか返ってこないのです。


 次にお釈迦さまが言われた「自因自果」(じいんじか)とは、自分のまいたタネは、自分が刈り取らなければならない、ということです。
 自分が勉強すれば自分の成績が上がるように、自分のやった行いは、自分に全部返ってくるのですよ、とお釈迦さまは言われています。


 まとめますと、

「幸福という運命は、善い行いが生み出したものです(善因善果)。
 不幸という運命は、悪い行いが引き起こしたものなのです(悪因悪果)。
 自分の運命の全ては、自分のまいたタネが生み出したものなのですよ(自因自果)」

とお釈迦さまは教えられているのです。


 壁に向かって優しい球を投げれば、優しい球が返ってきます。反対に、壁に向かって思いっきり強い球を投げつけると、勢いよく自分に跳ね返ってきます。
 あなたに向かって飛んでくるボールの勢いは、あなたが投げたボールの勢いが、あなたのところに返ってきただけなのです。
 ですから、優しいボールが欲しければ、まず、あなたが優しいボールを投げなければいけません。

 

 

 

 

2018年06月05日