勉強せずに腕立て伏せを1日何百回やっても…
幸せ不幸せという運命は一体、何によって決まるのでしょうか?
お釈迦さまは、運命の原因と結果の法則を
善因善果(ぜんいんぜんか)
悪因悪果(あくいんあっか)
自因自果(じいんじか)
と教えられています。
「善因善果 悪因悪果」(ぜんいんぜんか あくいんあっか)とは、善いタネからは善い結果、悪いタネからは悪い結果が引き起こるということです。
タネとは、私たちの行いのことです。
ですから、
善い行いからは、幸せという結果が起こります。これが「善因善果」です。
悪い行いからは、不幸せという結果が起こります。これが「悪因悪果」です。
ダイコンの種をまけばダイコン、スイカの種をまけばスイカが出てくるように、善い行為からは善い結果、悪い行為からは悪い結果が現れる。
つまり、まいたタネ(行い)に応じた結果が現れるのですよ、ということです。
例えば、あなたが優しい表情やまなざしを心掛けていると、あの人は感じのいい人だな、優しそうな人だなと思われ、周囲の人から好かれたり慕われたりします。周りを思いやるあなたの行いが、好かれる、慕われるという結果となって現れるのです。
逆に、いつも機嫌の悪そうな表情をしていると、誰も近づいてこなくなります。これも、自分の行いが自分に返ってきただけなのです。
健康になりたい時は、健康になるタネをまかなければ、健康という結果は得られません。健康医学に関する本を何十冊読んでも、不規則な食生活を続けていれば、健康にはなれないでしょう。
試験の成績を上げたければ、勉強をしなくてはいけません。勉強をせずに、腕立て伏せや腹筋を1日何百回やっても、成績が上がるという結果を生み出しません。
私たちの行いに応じた結果しか返ってこないのです。
次にお釈迦さまが言われた「自因自果」(じいんじか)とは、自分のまいたタネは、自分が刈り取らなければならない、ということです。
自分が勉強すれば自分の成績が上がるように、自分のやった行いは、自分に全部返ってくるのですよ、とお釈迦さまは言われています。
まとめますと、
「幸福という運命は、善い行いが生み出したものです(善因善果)。
不幸という運命は、悪い行いが引き起こしたものなのです(悪因悪果)。
自分の運命の全ては、自分のまいたタネが生み出したものなのですよ(自因自果)」
とお釈迦さまは教えられているのです。
壁に向かって優しい球を投げれば、優しい球が返ってきます。反対に、壁に向かって思いっきり強い球を投げつけると、勢いよく自分に跳ね返ってきます。
あなたに向かって飛んでくるボールの勢いは、あなたが投げたボールの勢いが、あなたのところに返ってきただけなのです。
ですから、優しいボールが欲しければ、まず、あなたが優しいボールを投げなければいけません。