第9話 / 全11話

為造悪業の恩(いぞうあくごうのおん)

読了目安 約1分 ・ 最終更新 2026年7月

為造悪業の恩(いぞうあくごうのおん)

(8) 為造悪業(いぞうあくごう)の恩

子供の為なら悪い行いとわかっててもやってしまう親心です。

子供を愛するあまり、わが身を犠牲にしても、いかなる強きものにも対抗して子供を守ろうとします。

ことに子供が餓死しようとする場合には、前後を忘れて子供を助けようとして盗みをし、刑務所に入ることもあります。

ビクトルユゴーのレミゼラブル(ああ無情)という作品では

主人公ジャンバルジャンは貧しさのあまり子供を養うことができません。

お腹をすかした子供のために、一切れのパンを盗んでしまいます。

ところが、それで捕まり刑務所に、家に残した我が子が心配なあまり

脱走を繰り返し最後は何十年という懲役刑となってしまいます。

「若しそれ子のために止むを得ざる事あらば、 自ら悪業を造りて悪趣に堕つることを甘んず」

とあります。子供が欲しいといえば、悪いこととは知りつつも、つい他人の花をも手折ってしまう

洋の東西、古今を問わず、変わりなきは子を思う親心です。

  1. 懐胎守護の恩
  2. 臨生受苦の恩
  3. 生子忘憂の恩
  4. 乳哺養育の恩
  5. 廻乾就湿の恩
  6. 洗潅不浄の恩
  7. 嚥苦吐甘の恩
  8. 為造悪業の恩
  9. 遠行憶念の恩
  10. 究竟憐愍の恩

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