シッダルタ太子の3つの願いとは何か?
ある日、シッダルタ太子は父・浄飯王(じょうぼんおう)に手をついて、「城を出てまことの幸福を求めさせてください」と頼まれました。
驚いた浄飯王は、「いったい何が不足でそんなことを言うのか。おまえの望みは何でもかなえてやろう」と言われると、太子は、
「それではお父さん、申しましょう。私の願いは3つです」
「3つの願いとは何か」
と不審そうに浄飯王が聞かれるとシッダルタ太子はこう言われています。
「私の願いの1つは、いつまでも今の若さで年老いないことです。
望みの2つは、いつも達者で病気で苦しむことのないことです。
3つ目の願いは、死なない身になることです」
それを聞かれた浄飯王は、「そんなことになれるものか。無茶なことを言うものではない」と、あきれ返って立ち去られたといわれます。
太子の出城の思いは、もはや抑えがたくどうしようもないものになっていたのです。
老いや病や死を超えた真実の幸福はないのだろうか。それこそ、人生の目的ではないか。
シッダルタ太子は、城を出て真実の幸福を求める気持ちが日に日に強くなっていかれました。
そして、29歳の時、ついに出家の決意をされるのであります。
シッダルタ太子が城を出ようと思い至る最後の一押しになったのは、意外な出来事でした。それは一体どんなことでしょうか?
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