因果の道理をあきらかにみれば、恨みや呪いの苦しみは消えていく
六度万行も六番目の智慧(ちえ)についてとなりました。ですが智慧とはそもそも、どういう意味でしょうか
辞書で引きますと
「事の道理や筋道をわきまえ、正しく判断する心のはたらき。」とあります。つまり、物事をありのままに見て、正しく判断することを智恵というのです。
智恵の反対は愚痴(ぐち)です。
人をうらんだり、のろったりねたんだり、そねんだりする心を愚痴といいますが、どうして、人を恨んだり、呪ったりする心を愚痴というのでしょうか。
宇宙の真理である因果の道理がまっすぐに見れないからです。因果の道理については、これまで詳しくお話してきました。どんな結果にも必ず、原因がある、原因なしに起きる結果は絶対にない。自分の行いが自分の運命を生み出すのだよと言うことです。
人を恨んだり呪ったりするのは、因果の道理が分からない、愚かで馬鹿な心だから、愚痴と教えられています。因果の道理をあきらかにみて、まいたタネマキを振り返り、怒りの心に飲み込まれず、布施や持戒、精進を実行すれば必ず、良い結果が現われます。
そして、この六度万行は、一つでよいので自分にあったものを一生懸命行えば、6つすべてを行ったことになるのです。どういうことかは、次の記事で解説します。
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