一つだけ自分に合うものを一生懸命やればすべてがそろう

一つの中に六つがおさまる・六度万行(六波羅蜜)

六度万行(六波羅蜜)について、お話ししてきましたが、最後に、これまでの講義をまとめておきましょう。

1、布施(ふせ)

インドの言葉でダーナーという、「与える」ということ今の言葉で言えば「親切」布施の対象に、三福田といって、悲田、恩田、敬田の三通りの人が教えられています。
また、その心がけは三輪空といって、「私が、何々に、何々を、」この三つを忘れなさいと説かれています。
心掛け一つで誰にでもできる無財の七施はよくしられています。

2、持戒(じかい)

戒律をまもること、今でいえば、言行一致
儲かるという字は、信用のある者へと書きます。信用とは、「言ったことを守る、できない約束はしない」これによって培われます。

3、忍辱(にんにく)

忍耐のこと、
「なさぬ堪忍 するが堪忍」といいますが、カット腹が立ってもぐっと、こらえるのが忍耐、怒りの蛇を口から飛び出していたのでは、相手も自分も不幸になるだけです。怒りの心を起こさないように、とらわれないようにすることが忍辱です。

4、精進(しょうじん)

精を出して進むということで、つまり一生懸命努力するということです。
正精進ともいわれ、正しい方角に向かって一生懸命進むことです。楽して得られるものは貧と恥のみです。一生懸命努力して初めて、自分のものになります。

5、禅定(ぜんじょう)

心をしずめ、定めることを禅定といいます。忙しい忙しいと私たちは、自分自身を見失ってしまうことがあります。心を亡くすと書いて忙しいといいますが、そんな時こそ、自分自身を落ち着けて、心をしずめてみましょう見失っていたものを再発見したり、今の悩みが、実は悩まなくてもいいことだったりするのです。

6、智恵(ちえ)

因果の道理を明らかにみて、正しい判断を身に着けることです。私たちはいろんな自分の都合や欲目で正しく物事見ることができません。その迷いを仏教の鏡に照らし出してもらい、正しい物事の見方を学んでいきましょう。

一つを心がければ六つは全部ついてきます

これまでお話してきた六度万行ですが、六つ全部やるのは大変だなと思った方も多いでしょう。そんな私たちに、お釈迦様は、この六つのうち、どれか一つでも徹底して実行していけば、六つすべてを行ったことになるのだよと教えられています。

たとえば、布施一つを心がけたとします。
相手に親切をしようと思えば、当然、相手との約束をきちんと守らなければなりません。周りを大事にしているけれど、約束は守らないということはあり得ませんからね。

自分が不愉快な思いをしても、それをそのまま表情に出していては、相手も不愉快な気持ちになってしまいますからぐっとこらえますね。

怠けていては相手を喜ばすことは出来ません。「少しでも努力や工夫をして」と努力精進になります。しかし、頑張って、相手のためと思っても、相手に受け取ってもらえないことがあります。

「どうして、喜んでくれないんだ、こんなに頑張ったのに」という心が出てきますが、本当に相手に喜んでもらおうと思ったら「何が足りなかったのか、今後どうすればいいのか」という深い反省になります。

その結果、多くに人に喜ばれ、自分自身に幸せという結果が現われるでしょう。「因果の道理は本当だ、間違いない」と知らされますから、ますます、タネマキに頑張ろうと思わずに折れません。

このように、六度万行は、布施に限らず、あなたの心にあったもの一つを心がけていくことで六つ全てがそろいます。
さあ、何が、幸せのタネか、これでわかりましたね。あとは、実践あるのみです。一緒に幸せのタネまきをはじめましょう。

 

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