黒鬼とは醜い愚痴の心をあらわしたもの

恨みや妬みや呪いの心を愚痴と言います

怒りの次におしえられているの愚痴というのは、妬みそねみ恨みの心を言います。
私たちは、自分よりも、優れている人を見るとねたましい心が出てきます。思いどおりにならなく失敗するとなんで自分だけこんな目にあったのだろうか自分がこんな目にあったのはあいつのせいだと相手を恨む心が出てはこないでしょうか。

立場の上の人に怒鳴られ、言い返すことも出来ないとき、恨みや呪いの心が出てはこないでしょうか。このような心を愚痴(ぐち)と仏教で説かれます。
このような心を、黒鬼にたとえて教えられています。腹黒い、どす黒いといいますように、汚いものをあらわすときに黒が使われることがあります。
愚痴の心は、自分でも嫌になる醜い心ですから、黒鬼と例えられています。

ヘビやサソリを見たときのようなゾッとする心

この愚痴は、他人の幸せをねたみ、相手の不幸を楽しむ、いやらしい心です。仲の良い友達が、自分よりも幸せそうに生活している。口では「おめでとう、よかったね」と言いながら、心の中では、素直に喜べない気持ちはないでしょうか。
災難にあって苦しんでいる人を見ると、お気の毒にと言いながら、ニヤリをする、人の不幸を楽しむ心がでてこないでしょうか

浄土真宗の親鸞は、

悪性さらにやめがたし
心は蛇蠍のごとくなり

といわれ、ヘビやサソリを見たときのようなゾッとする心だと言われています。
誰の心の中にも、うらみのろいの愚痴の黒鬼が住んでいます。この心が、いろんな悪を私たちに作らせているのです。私たちを動かしている心を見つめてきましょう。

 

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