- 弥勒菩薩について知りたい方
今回の記事を読めば、弥勒菩薩について知ることができます。
Contents
弥勒菩薩とは
弥勒菩薩(みろくぼさつ)は、実在したお釈迦様の弟子の一人です。
また「菩薩」とは仏のさとりを得ようと努力している人のことを言います。
弥勒菩薩は、お釈迦様の後継者になるべき者だと、お釈迦様自らが認めていたと言われています。
般若経を始め、様々なお経に登場する弥勒菩薩は、いったいどんな人物なのでしょうか?
観弥勒上生兜率天経(かんみろくじょうしょうとそつてんぎょう)に登場する弥勒菩薩
お釈迦様を後継し、やがて仏になると言われていた弥勒菩薩。
まだまだ修業の途中であった弥勒菩薩に、祇園精舎でお釈迦様は言いました。
「弥勒は今から12年後に死に、兜率天(とそつてん)で生まれるだろう」
兜率天とは、仏教の世界観における天界の一つです。
「12年後に弥勒は人間界で死に、兜率天の内院で修業をし、56億7千万年後に再び人間界で生まれ変わるだろう」
と、お釈迦様は説かれました。
参考:コトバンク
仏のさとりとは
つまり弥勒菩薩は、人間界からは既に没しており、現在は天界の1つである兜率天の内院で説法をしている、ということです。
もちろん、修業の目的は仏のさとりを開く為です。
ところで、さとりという言葉はよく耳にされたことがあると思いますが、
実際のところ、さとりを開くとは、どういうことを言うのでしょうか?
さとりは、全52の位があります。
その中でも、さとりの最高位を「仏覚(仏のさとり)、または無上覚」と言います。
そして、その一つ下の51段目のさとりを「等覚(とうかく)」と言います。
弥勒菩薩は、現在この「等覚(とうかく)」と言われています。
つまり、あと1段で仏になれるところまで来ているのですね。
さとりを得るのは、決して簡単なことではありません。
達磨大師(だるまたいし)を御存知でしょうか?
日本では縁起物として親しまれている置物ですが、そのモデルはこの達磨大師です。
この達磨大師は、52の位のうち、30段くらいだったそうです。
また、親鸞聖人が「頭のよいことにかけては、この人の右に出る者はない」と仰っていた天台(てんだい)においても、9段だったそうです。
それほどまでに、位の上位のさとりを得ることは困難なことなのです。
そんな弥勒菩薩に対して、お釈迦さまは生前、
弥勒菩薩が仏のさとりを開いて、人間界に転生するのに56億7千万年先だと仰っておられます。
三阿僧祇劫(さんあそうぎこう)
仏のさとりを開くのに、56億7千万年かかるとはどういうことでしょうか?
仏教の世界では、さとりを全く開いていないゼロの状態から、52段の仏のさとりを開くまでに、
三阿僧祇劫(さんあそうぎこう)の修業が必要とされています。
一劫は4億3200万年、阿僧祇は10の56乗のことです。
三阿僧祇劫はその3倍です。
つまり56億7千万年後ということになります。
弥勒信仰の広まり
56億7千万年後、弥勒菩薩が再び人間界に舞い降り、人々を救うとされている未来の世を
弥勒の世(みろくのよ)といいます。
そして、未来の世で弥勒菩薩が人々を救済するという救世主信仰を弥勒信仰(みろくしんこう)と言います。
上生信仰と下生信仰
この弥勒信仰には2種類の信仰に分かれます。
上生信仰(じょうしょうしんこう)
弥勒菩薩は、天界の一つである兜率天にいて、神や菩薩に説法をしているとされ、それを信じる人は、生前に弥勒菩薩の名前を唱えると、死後に兜率天で生まれ変わるとする信仰です。
また、56億7千万年後に弥勒菩薩と一緒に生まれたいとも願っています。
しかし、この上生信仰は大変な修行が要求されるということもあり、下生信仰が生まれます。
下生信仰(げしょうしんこう)
下生信仰は、56億7千万年後に兜率天から弥勒菩薩が降りてきて、仏のさとりを開くとき、人々を救済するとして信仰です。
この下生信仰は、弥勒の世を願い、56億7千万年後には平和な世になり、五穀豊穣、人々が幸せに暮らしているとするところから、いつか救世主が表れて人々を救うことを願い、救世主思想に結びついていくのでした。
さいごに
弥勒菩薩の菩薩の中でも最高位に位置します。
また「弥勒」という言葉の語源は「慈しみ」を語源としています。
弥勒菩薩は、お釈迦様の数ある弟子たちのなかでも、お釈迦様に選ばれるほど特に慈悲深い人物だったのでしょう。
メール講座のご案内
難しいお経の内容を噛み砕いて日本一わかりやすくブッダの教えをメールでお送りします。
メールですので、都合のいい時間にどんな場所でも少しづつ学ぶことができます。
さらに今ならレポートと無料音声ファイルを配布中ですのでお受け取りください。
音声ファイルは毎月先着100名様に限り配布となっております。(メール講座はいつでも停止できます。)
メール講座の内容はこちらで紹介しております。