諦観とはあきらかに物事を見ること
どんな結果にも必ず原因があるこれがいつでもどこでも変わらぬ道理であると仏教は説きます。そして、この道理を明らかに見なさいと説かれます。
これは、諦観(ていかん)といわれるのですが、諦とはアキラかと読みます。観とはミルということですから、諦観(ていかん)とはアキラカニミルということです。
何かが起きたときことは、そこに必ずタネがあったということ、これがいつでもどこでも変わらぬ法則です。この結果には必ず原因があるという法則(道理)をあきらかに見つめていきなさいというのが、諦観(あきらかにみよ)ということです。
だから、問題が起きた時でも、まず心を落ち着けて、「このようなことが起こった原因は何だろう」と振り返ってみることが大切なのです。
問題の原因が見えてくれば、今の状況を改善する手立てを考えて対処することができますから、今後は、同じ問題が起きることを防ぐことができるようになります。
「たまたま、偶然、運が悪かった」とか、「どうしようもない、しかたがなかった」とあきらめるのではなく、もっと本質的な原因をまっすぐ見ることが大事なのです。「因果の道理をあきらかに見なさい」というお釈迦さまの教えは、物事をあきらめるのではなくて、「原因をあきらかに見なさい」ということです。
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